【老化防止】肉体の老化とその防止策について

こんにちは。

歳をとると、老化によってどんどん体力も衰えてきて、身体が弱くなってしまいますが、元スポーツ選手や芸能人の方は、意外と歳を取っても元気だったりしますよね。

そこで今日は、加齢による老化現象と、その予防の為の運動について解説していきたいと思います。

筋肉の老化

 まず、筋肉の老化についてです。筋力というのは、40歳を過ぎると1年で平均約1%ずつ減少していくと言われています。ただし、これはあくまでも生活強度が落ちなかった場合の話ですので、運動不足の状態が続けば、当然筋力の低下はより助長されます。寝たきりの状態であれば、2日で1%もの筋力が落ちるということが分かっています。

つまり、運動習慣がなければそれだけ早く筋肉の劣化は進行します。

筋力の低下は、特に下肢において顕著に現れます。中でも、大腿四頭筋前脛骨筋の筋力低下が重要視されています。

この二つの筋肉は、どちらも脚の前面の筋肉で、大腿四頭筋の筋力低下により歩幅は狭くなり、膝も伸びにくく姿勢が悪くなります。そして、前脛骨筋の筋力低下により足先が上がらなくなり躓きやすく、転倒に繋がります。

また、全身の筋肉のうち70%が下半身にあるといわれています。したがって、下肢の筋肉量の低下はそのまま全身の筋肉量の低下に直結します。全身の筋肉量が低下すると何が起こるかと言いますと、それは基礎代謝の低下です。

基礎代謝とは、生きているだけで消費するエネルギーのことで、筋肉量に大きく影響されます。これが低下するということは、当然1日の消費カロリーが減るということですので、今までは太ることのなかった食事量でもブクブク太るようになってしまいます。

 

関節の老化

 次に、関節の老化についてです。

実は、四十肩や五十肩といわれる肩の痛みも、肩関節周囲炎といって肩関節の老化から起こる病気なのです。

もちろん老化するのは肩関節だけではなく、全ての関節が老化します。特に重要なのは、荷重関節と言って、体重を支える役割を持つ関節です。具体的には、足関節や膝関節、股関節、脊椎関節などです。

その中でも特に老化による影響が出やすい、膝関節の老化について解説します。

膝関節が老化すると、膝の関節面、つまり大腿骨と脛骨の接する部分の軟骨が摩耗し、減ってきます。その結果、二つの骨がゴリゴリとぶつかり、少し体重をかけるだけでも痛みが走り、進行すれば、歩行も困難という状況になってしまいます。

これは、変形生膝関節症の一種で、特に女性に発生しやすく、さらにO脚気味の人にはより発生しやすくなります。治療は基本的には対症療法しかなく、大腿四頭筋をはじめとする周囲の筋肉で支えることで負担は小さくなります。

そのため、筋力強化のリハビリが必要となりますが、それでもなかなか改善されないという場合には、人工関節手術を行うしかなくなってしまいます。

 

骨の老化

 次に、骨の廊下についてです。

骨密度が著しく低下する骨粗鬆症は、知っている人も多いと思いますが、何故このようなことになってしまうのでしょうか。

骨というのは、体内のカルシウムの貯蔵庫としての役割と、身体の支持組織としての主に二つの役割を持っています。

このうち、カルシウムの貯蔵庫としての役割がとても重要で、体内の99%のカルシウムが骨に存在しており、血中のカルシウム濃度が不足すると骨から補給しています。ですので、体にカルシウムが不足すると、骨を壊してでもカルシウムを血液に供給します。そのため、カルシウムが不足した状態が続くと、骨がスカスカになってしまい、骨粗鬆症になってしまうのです。

骨粗鬆症の予防には、カルシウムをきちんと摂取するのは当然ですが、日光を浴びることと、適度な運動を行うことが重要です。日光を浴びることで、体内のビタミンDが活性化されます。ビタミンDは、カルシウムが効率的に働くために重要な栄養素です。また、適度な運動によって骨に刺激を入れることで、骨芽細胞という骨を作る細胞な活性化し、骨を作る機能がアップします。

 

老化防止の為の運動

 さて、ここまで、老化によって起こる現象について述べてきました。それらを防止する為には適度な運動が大切です。その「適度な運動」とは一体どのようなものかと言いますと、大きく分けて三つあります。

その三つとは、有酸素運動筋肉トレーニング、柔軟運動です。順番に解説します。

有酸素運動

 有酸素運動とは、持続的に行うことで心拍数が増える運動のことで、ジョギングやウォーキング、サイクリング、水泳などです。効果としては、体脂肪の減少、心肺機能の向上は勿論、睡眠の質の改善や、ストレス軽減、記憶力・認知力の向上、さらには寿命の延長効果も認められています。

有酸素運動は、運動強度を高めるよりも、より長時間行うことで効果を発揮します。最低でも30分程度は行える運動強度で、ゆったりと長い時間体を動かすようにしましょう。

筋肉トレーニング

 筋トレといっても、ここでは自重トレーニングやゴムチューブを使ったトレーニングを指します。バーベルやダンベルを使ったトレーニングは、筋肥大には効果的ですが、老化防止という観点から考えると、少し負荷が大き過ぎるかと思います。効果としては、筋力の増強、骨密度の向上、日常生活動作の安定、脂肪の分解の促進、成長ホルモン分泌刺激などがあります。

また、筋肉量の増加による基礎代謝の向上も期待できます。

柔軟運動

 柔軟運動では、ゆっくりと関節を曲げ伸ばしします。よく早朝からラジオ体操をやっている人がいますが、実はラジオ体操は反動を使う為ストレッチ効果はそこまで高くありません。

あくまでも反動は使わず、ゆっくりと関節を使うイメージを持って行います。効果としては、柔軟性の向上、関節可動域の向上、怪我のリスクの軽減、ストレス軽減などがあります。

 

まとめ

 今日は、加齢に伴う老化現象とその予防の為の運動について解説しました。勿論、充分な栄養と休養も必要ですが、運動が1番不足しやすいです。老化現象が進み、要介護の状態になってしまう前に、しっかりと予防しましょう。

以上です。