アスリートのオーバートレーニング症候群とは

こんにちは。

今日は、アスリートのオーバートレーニング症候群について解説したいとおもいます。

スポーツ指導者、及びスポーツを実施しているお子さんを持つ保護者の方には是非知っておいていただきたい内容となっておりますので、最後までご覧いただければ幸いです。

オーバートレーニング症候群とは

オーバートレーニング症候群とは、簡単に言えばトレーニングのやりすぎで逆に運動パフォーマンスが低下してしまう症状のことです。

ですが、その原因には、トレーニングによるストレスだけではなく、それ以外の精神的ストレスの蓄積も関わってきます。そして、パフォーマンスが低下してしまい、それがオーバートレーニング症候群だと気づかず、「もっと練習しなくては」と更にトレーニングを重ね、症状が悪化し、またトレーニングを重ね…という悪循環に陥ってしまいます。

オーバートレーニング症候群は、基本的には何らかの異常所見を呈しますが、場合によっては一切の異常が認められないこともしばしばあります。そのため、本人も指導者もなかなか気づくことが出来ません。

さらに、仮にオーバートレーニングだと判断して適切な休養をとったとしても、症状の回復には少なくとも数週間、場合によっては数ヶ月から一年ほどの時間を要する場合も少なくありません。オーバートレーニング症候群とは、それ程に厄介な"病気"なのです。

徴候として見られる症状

オーバートレーニング症候群の徴候として、運動パフォーマンスの低下以外にもさまざまな症状があります。

ます一つは、全身倦怠感です。一日中なんとなく体が重い感じがして、やる気が起きないといった症状が挙げられます。

二つ目は、睡眠障害です。夜疲れているのになかなか寝付けなかったり、夜中に何度も起きてしまったりします。これにより睡眠不足になってしまい、また疲れが溜まるという悪循環を産む原因になります。

三つ目は、食欲不振です。一日中食欲が湧かないという状況が続き、それに伴い筋力も低下し、体重が減少します。さらに、エネルギーか不足するため、集中力も低下してしまいます。

 

また、トレーニング量が過剰であると判断する為の徴候としては、運動中止後10分程度経っても、心拍数が100拍/分を下回らなかったり、嘔吐を訴えたりといったことが挙げられます。

これらの徴候が見られた場合には、オーバートレーニング症候群の疑いがありますので、一度スポーツ医を受診することをお勧めします。

 

予防のためのポイント

オーバートレーニングを予防するためには、指導者がきちんと選手の状態を把握し、危険があると思われる選手に関しては注意深く慎重にモニターする必要があります。選手によって個人差は当然ありますので、練習メニューを個別化するなどして、調整してください。

また、急にトレーニング量を増加させたり、炭水化物の摂取量を減らしたりすることは、オーバートレーニングの原因となる恐れがありますので、極力避けなくてはなりません。

レーニングには必ず回復期というものが必要です。毎日体を追い込んでばかりいては、たちまちオーバートレーニングになってしまいます。休むことも練習のうちだということをしっかりと頭に置いてトレーニングに取り組みましょう。

 

まとめ

ということで、今日はアスリートのオーバートレーニング症候群について解説しました。

スポーツクラブなどで指導を行っている方や、スポーツを実施しているお子さんを持つ保護者の方は、しっかりとこの症状について理解しておく必要があります。

強いアスリートが育つには、環境は何よりも大切です。根性論ではなく、正しい知識を持って正しい指導、正しいサポートを行ってください。